Articles / TikTokショート動画の再生回数を伸ばすために、見るべきKPIは冒頭5秒の視聴維持率とコメントへのいいね数だけ
2026.05.23
TikTokショート動画の再生回数を伸ばすために、見るべきKPIは冒頭5秒の視聴維持率とコメントへのいいね数だけ
はじめに
これを書いてしまうと弊社の仕事がなくなってしまうかもしれませんが、AI時代で知識自体にはそこまで価値がないかなと思い、赤裸々に書いてしまいます!
TikTok用のショート動画などで、「再生回数が伸びない。どんな指標を見ればいいかわからない。」というご相談をいただくのですが、みるべきKPIは
1. 5秒視聴維持率:60%以上
2. コメントへのいいね数:1,000以上
の2つだけだと弊社は考えています。
「5秒視聴維持率」とは、動画の再生開始から5秒目まで視聴し続けてくれた人の割合を表しています。
「コメントへのいいね数」とは、言葉の通りで、特定のコメントへのいいねの数を表しています。
もちろん他にも見るべき指標は山ほどありますが、なぜこの2つの指標だけでいいのか?
この記事では、アルゴリズム観点での推測と人間の行動観点での推測から、仮説を共有させていただきます。
アルゴリズム観点での仮説
まず大前提として、TikTokのアルゴリズムは「**ユーザーの滞在時間をできるだけ伸ばしたい**」という根本目的を持っていると弊社は捉えています。広告ビジネスで成り立っているプラットフォームなので当然と言えば当然なのですが、ここを起点に考えると、評価ロジックの輪郭がかなりクリアに見えてきます。
滞在時間を伸ばしたいプラットフォームから見て、「すぐにスキップされる動画」は当然ながら価値がない動画として判定されます。スキップ=そのユーザーにとってもプラットフォームにとっても、時間の損失だからです。
ここで、うちの運用経験上の話をします。複数アカウントを回してきた中で見えてきたのは、**5秒目までスキップされなかった動画は、その後もスキップされにくい傾向がある**ということです。逆に5秒以内にスキップされる動画は、最後まで見られる確率もガクッと落ちる。つまり「5秒目まで見てもらえる動画=その後も見続けてもらえる動画=アルゴリズムから評価対象になる動画」という連鎖がほぼ自動的に発生していると見ています。
だからこそ、**最初に超えるべき関門が「5秒視聴維持率」**になるわけです。ここを抜けないと、その先にあるどんな指標も意味を持ちません。
次に、コメントについて。これは少しトリッキーな話なのですが、**コメントを書いたり見ている最中、バックグラウンドでは動画が流れ続けています**。つまりコメントを書いたり見たりする行為そのものが、視聴維持率と総再生時間をひたすら伸ばしてくれている状態なんです。
そして、いいね数が多いコメントというのは「**共感を集めているコメント=多くの人に読まれているコメント**」です。多くの人に読まれているコメントが存在するということは、その間もずっとバックグラウンドで動画が再生され続け、視聴者がプラットフォームに滞在してくれている状態が生まれている、ということになります。
アルゴリズム視点で見れば、「いいね数の多いコメントがついている動画」は当然"いい動画"として評価されるはずです。だから、**5秒視聴維持率=入口の通過、コメントへのいいね数=滞在時間の最大化**という構図で、この2つだけ追えば必要十分だと考えています。
人間の行動観点での仮説
アルゴリズムの話だけだと机上の議論なので、もう一つ、人間の行動観点からも話します。
弊社の代表はよく、友達に目の前でいつも通りTikTokやリールを視聴してもらって、その視聴行動をひたすら観察しています。「何でこれスキップしたの?」「なんでこれ最後まで見たの?」と聞きながら、横で見続けている、ちょっと変な行動なんですけど。
観察を続けていると、人間の視聴判断はだいたいこう動いているように見えます。
- 1〜2秒目:そもそも指を止めるべき動画か、止める必要のない動画かを判断
- 3〜5秒目:止めた指のまま、見るべき動画か・そうでないかを判断
1〜2秒の段階では「内容」をほぼ見ていません。テロップ・動き・ビジュアルといった、視覚的なシグナルと強い興味情報があるかだけで指の動作を決めている。そこで指が止まった後、3〜5秒目で初めて「これは見るに値する内容か」を判断している、というのが観察から得ている肌感です。
さらに面白いのが、視聴行動を見ていると、**動画のコメント欄を開いて読んでいる時間がかなりある**ということです。なぜコメント欄を見ているのかを聞くと、返ってくる答えはだいたい同じで、
- 「他の人がどんなこと言っているか気になる」
- 「コメント欄にセンスあること言っている人がいたりして、コメント欄を見ているだけでも面白い」
というものです。
つまり、**コメント欄自体が一つのエンタメコンテンツになっている**ということです。コメント欄が活性化することは、視聴者にとって動画の楽しみ要素が一つ増えるということで、その動画に対する満足度そのものを押し上げる効果がある。
アルゴリズム観点と人間の行動観点、両方から見ても、この2つのKPIに収束するというのが弊社の仮説です。
5秒視聴維持率 60%以上をクリアするための具体策
ここからは実務的な話に入ります。5秒視聴維持率60%以上を作るためのポイントは2つだけで、**「2秒で指を止めるフックを作る」**ことと**「冒頭5秒で何の話かを明示する」**ことです。
2秒目までのフックの例
2秒目までで「指を止めさせる」ためのフックとして、弊社がよく使うのは次のようなパターンです。
- パンチワード
一言で興味を引ける強いセリフ。ただし**意味不明すぎるセリフはNG**です。「何の話かわからない」と思われた瞬間に離脱されるので、強さと意味の通りやすさのバランスが命です。
- ビッグアクション
普段目にしないような大きなアクション。たとえば「弁当箱をひっくり返す(いじめのシーン)」「電車内の急ブレーキでおじさんが美女に顔を寄せる」のような、画として明らかに異常事態が起きている瞬間です。
- その他、**テロップで一気に情報を提示する**やり方もあります。音声オフ視聴者向けに、視覚情報だけで状況をぶつけてしまう。
どれを使うにしても、共通しているのは「**1〜2秒目の視覚情報だけで指を止めさせる**」という設計思想です。
冒頭5秒で何の話かを明示する
2秒目までのフックと組み合わせて、5秒目までで「何の話か」を明示します。具体的に話すとこういうことです。
学校で弁当箱がひっくり返るシーン(1秒目)→ 陰鬱そうにしている主人公/笑っている同級生(2〜3秒目)→ 気分悪そうに見ていつつも目に力が宿っているクラスメイト(4〜5秒目)
このような構成をつくると、視聴者はこの5秒で「**おそらくこの話は、いじめられている主人公をクラスメイトが助けてくれる話なんだな**」と理解できます。
さらに、ここがポイントなんですが、「助けてくれそう=スッキリできそう」という**感情の約束**までこの5秒で作れているんですよね。視聴者は「この後スッキリさせてもらえるなら、最後まで見よう」と判断する。これが視聴維持率の本質です。
整理すると、**冒頭2秒でフックをつくり、5秒目までで何の話かを明示できればOK**。さらに、5秒目までで「**視聴後にどんな感情になれるか**」まで明示できれば、もっと良い動画になります。
コメントへのいいね数 1,000以上をクリアするための具体策
コメントへのいいね数1,000以上は、テクニックというより**地道なトレーニング**で精度を上げていく領域です。うちで実際にやっている手順を共有します。
1. 台本や脚本を書く時点で、「ここにこんなコメント入りそう/入って欲しい」という予測コメントを書き出す
企画段階で、視聴者目線になりきって「こういうコメントが付くはず」というシナリオを先に作ります。
2. 作ろうとしている動画の**類似動画をチェックし、どんなコメントが入っているかを見る**
特に、**いいね数が1,000以上付いているコメントが存在する類似動画**を重点的にチェックします。バズったコメントの構造を観察することで、視聴者が何に反応するかの肌感が掴めてきます。
3. 類似動画を参考に、自分が書いた予測コメントをブラッシュアップする
実際のコメントと自分の予測のズレを修正していくフェーズです。
4. 予測コメントの**2〜3割くらいが当たるようになるまで、制作→投稿のサイクルを重ねてトレーニングする**
続けていると感覚が掴めてきて、予測精度が上がっていきます。最初は1割も当たらなくて当然です。
ここで一番大事なのは、テクニックの暗記ではなく、類似動画を見て**「ショート動画を見ている人たちはこんなことを思うんだ」ということをきちんと掴んだ上で**、台本や脚本を書き、予測することです。
視聴者の感情を解像度高く想像できるようになると、自然と「いいねが付くコメントが入る動画」が作れるようになります。
まとめ
ここまでKPIの話をしてきましたが、特に弊社が重視しているのは「**コメントへのいいね数**」のほうです。
もちろんアルゴリズム的な理由もありますが、それ以上に大きいのは、**コメントしてもらって、さらにそのコメントにいいねまで多数ついているということは、人の感情が動いた動画を作れたということ**だからです。
アルゴリズムハック的な観点ももちろんあります。ただ、弊社が本当に作りたいのは、**人の心が動く動画**です。多くの人に見てもらえるよう当然のようにアルゴリズムには乗せる。その上で、見た人の心が動く動画を一緒に作っていきたいと思っています。
microverseでは、自社運用のショートドラマIP「月と太陽」などで培った「人の感情を動かす設計」と「アルゴリズムから逆算する企画・編集」のノウハウを起点に、ブランドのTikTok運用代行・ショート動画CM企画・制作を一気通貫で行っています。
TikTokの再生数改善や、ショート動画CMの発注をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

